海外旅行には絶対に必要なスーツケース。頻繁に買い換えるものでもなく、それなりのお値段がするので、間違っても変なものは買いたくないんだけど、種類がありすぎて選びきれない…という方のために、スーツケースを買う上で確認すべきポイントについてお話します。
ソフトケースとハードケース
ファスナータイプとフレームタイプ
キャスター 2輪と4輪
適度な大きさ
TASロック とは
ソフトケースとハードケース
スーツケースを選ぶ一つ目の大事な基準として、ソフトタイプなのか、ハードタイプなのかというポイントがあります。ソフトタイプは布系の素材でできており、ハードタイプはポリカーボネート等の素材で出来ています。
海外ではソフトタイプを利用する人が多いようですが、日本ではハードタイプの方が断然人気で、店頭に並ぶ商品もハードタイプの方が、圧倒的に品揃えが良くなっています。
それでは、それぞれのメリット・デメリットを見比べてみましょう。
ソフトケース
<メリット>
・比較的軽い
・片面開きなので床で開いた時に面積を取らない(=荷造りが簡単)
・空港で少々雑に扱われても壊れない
・側面にポケットが付いていて、ちょっとしたものを入れるのに便利
・傷がつきにくい
<デメリット>
・雨に弱い
・一度汚れがついたら取れにくい
・色・デザインなど、種類の選択肢があまりない
ハードケース
<メリット>
・雨に強い
・頑丈、強度がある
・大体の物にロックが付いている
・色やデザインが豊富で選択肢が多い
・ステッカーなどを貼って自分でデコレーション出来る
<デメリット>
・表面に傷がつきやすい
・両面開きなので、床で開くと面積を取ってしまう
・空港で雑に扱われると、ソフトケースよりも破損する可能性が高い
少し前までは、ソフトケースのほうが圧倒的に軽く、安いというメリットがありました。しかし、最近ではハードケースもポリカーボネート樹脂100%の軽量な商品が当然になり、ファスナータイプの場合は80L以上入る大きさのケースでも、4kgにも満たない軽さの商品が増えてきているようです。
更に、全自動で製造できるハードタイプに比べると、ソフトタイプには裁縫の段階で少し人の手間がかかるため、値段もあまり変わらないところまで来ています。
そのため、ソフトかハードかで迷った時には、値段と重量以外のポイントで選ぶ事になりそうですね。(ちなみに、私はハードを買いました!)
ファスナータイプとフレームタイプ
ハードケースを購入する場合、ファスナータイプ(チャック開閉)と、フレームタイプ(樹脂または金属が一周している)という、2つの選択肢があります。
こちらについても、メリット・デメリットを比較してみます。
ファスナータイプ
<メリット>
・軽い
・横に倒して全開しなくても、ちょっとした出し入れが可能
・衝撃を受けた時に全体に分散されるので、一部分だけが破損したりしにくい
<デメリット>
・安物を買ってしまうと、チャックが直ぐに壊れてしまう可能性がある
フレームタイプ
<メリット>
・ナイフで裂かれたりする心配がない、防犯性が高い
・ソフトやファスナーと比べると、頑丈で中身のものが壊れにくい
・開閉がパチッっと一瞬でできる
<デメリット>
・開閉時には横に倒して全開にしなくてはならない
・ジッパータイプよりは重い
私自身は、スーツケースを立てたまま道端でちょっとだけ開けて、買ったものとかを詰め込んだりするので、それが出来るファスナータイプを選びました…!
キャスター 2輪と4輪
現在では殆ど4輪タイプが主流になってきているようですが、ソフトタイプのケースの場合は2輪の商品もまだまだあるようです。
それぞれの特徴について見てみましょう。
2輪タイプ
・引っ張るタイプ
・4輪よりもキャスター1つの大きさが大きいので、安定していて静か
・4輪よりも凸凹道に強い
4輪タイプ
・押すことも引っ張ることも出来る
・小回りがきく
・ケースが重くても腕に負担がかかりにくい
こんな感じです。ご自身の用途に合わせて選んでください。
私は結構スーツケースに沢山物を詰めて重たくしてしまう方なので、弱い力でも軽く運べる4輪を選びました。
ちなみに…キャスターはスーツケースの中でも一番壊れやすい部分と言われています!!安物のスーツケースと、それなりのお値段のしっかりとしたスーツケースでは、キャスターの強度や耐久性が全く違います。変に安いスーツケースを選ぶと、すぐにキャスターが壊れてなめらかに回らなくなったり、タイヤ部分のすり減りが早いので気をつけてください。
適度な大きさ
旅先で滞在する日数によって、必要となる荷物の量も変わり、スーツケースの大きさも変わってきます。だいたいの旅日数と必要な大きさを表にまとめてみたので、参考にしてください。
1〜2泊 | 3〜4泊 | 5日〜7日 | 7日〜10日 | 10日〜 | ||
容量(L) | 〜40L | 40〜60L | 60〜75L | 75〜85L | 85〜95L | 95L〜 |
スーツケースの中には、100L以上入るものも販売されています。ただ、2週間以上の旅行となると、旅先で洗濯をしたり日用品を買ったりして、現地で「生活している」感が少し出てきます。
そうなると、2週間以上の滞在だからといって、単純に荷物が比例して1週間旅行の2倍荷物になるわけではないので、95Lよりも大きなスーツケースは、特に必要ないのではないかと思います。スーツケースが大きくなった分、スーツケース自体の重量も増え、中身も増え、運ぶのも大変になります。また、飛行機に乗る際には必ず、荷物の重量制限があるので、その辺りも考えて、必要以上に大きいものは選ばないようにしましょう。
TASロック とは
スーツケースを選んでいると、必ず出てくるこの言葉。
「TASロック対応!」
「TASロック搭載!」
一体TASロックとは何者なのでしょうか。
まず、TASロックのTASとは、Transportation Security Administrationの略で、アメリカ運輸保安局の事を指します。
アメリカはセキュリティのチェックが厳しく、空港では検査官がスーツケースを開けて中身を確認することがあるため、預ける際には絶対に施錠しないように求められています。
もし施錠がされていれば、検査官が鍵を壊すことを許されており、それによってスーツケースの一部が壊れても、中身が何かなくなっていても、一切保証されない事になっています。
(日本人的感覚からすると怖い話です。)
そんな中、鍵をかけずに預けたくはないけど、鍵を壊されるのも嫌だという人のために登場したのがTASロックです。
TASロックであれば、検査官の人が特別な合鍵のようなものを使って、鍵を壊さずにケースを開けることが出来るようになっています。これで、アメリカの空港でも鍵をかけて荷物を預けることが可能になりました。
…ということで、TASロックとはアメリカの荷物検査に対応した鍵です。
TASロック対応かどうかについては、アメリカに行く予定がない方は特に考えなくても良いポイントになりますが、こちらは、アメリカ本土だけでなく、ハワイ・グアム・サイパンなどでも同じルールが適用となっていることを、忘れないで下さいね。
最後に…
スーツケースのお値段は本当に様々です。勿論10万円もするようなブランド品を買う必要はありませんが、80Lサイズで8,000円を切っているようなものは、正直怪しい!
私が最初に1週間用のスーツケースを買った時、何も考えずに見た目の無難な激安商品を選んでしまったのですが…2回目の旅でチャックが本体から破れて外れ、帰国と同時に粗大ごみになりました。
極端に安い商品は、やっぱりクオリティもそれ相応のものです。すぐに壊してしまって後悔することのないよう、ちゃんと長く使えるものを選んでください!
最後に…今まで色々と書いておいてこんなことを言うのもアレですが…結局は自分が気に入るかどうか、それが一番です。機能性と同じくらい、色や形、全体的なデザインなども重要な判断材料の1つです。
早く旅に出たくなるような、お気に入りの1つを見つけてください!
追伸:
ちなみに私のスーツケース、これです。
元々は真っ白のケースを買ったのですが、
ステッカー貼って今はこんな感じです。
2万円以下で買えて、作りも丈夫! こちらのケース自体は、アメリカンツーリスターというブランドですが、スーツケースといえば! の、サムソナイトの子会社だそうです。(売ってたおばちゃんが教えてくれました。)
仕事で出張に行って、海外の空港で随分手荒に扱われたようですが、10回以上飛行機に載っていても全然破損する様子もありません。これは本気のお勧め。